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<広島5−3中日>◇7日◇広島

 広島−中日8回戦(広島)の3回表、一塁判定はめぐって広島マイク・ロマノ投手(34)が、審判に暴言を吐き退場処分を受けた。処分を不服としたブラウン監督(43)は、一塁ベースを持ち上げ内野へ放り投げた。この行為が侮辱行為とされ監督も退場。同監督は、審判団とスタンドに向け、日本式のお辞儀を繰り返し、最後は帽子を高々と掲げてベンチに消えた。7分間の中断後、広島は5回に6安打を集中し逆転勝ち。ブラウン監督の闘志が、打線に火をつける結果となった。

 5月に入って2カード連続の勝ち越しは、ブラウン監督のパフォーマンスから始まった。

 3回表、1死一塁から中日荒木が打った遊ゴロ。打球は遊→二→一と転送されたが、一塁判定はセーフ。怒ったロマノが、審判に暴言を吐き、退場処分となった。ブラウン監督はベンチを飛び出し、激しく抗議した。怒りは収まらず、一塁ベースを引っこ抜き、それを二塁方向へ放り投げた。これが侮辱行為と判断され、ロマノに続き、退場処分となった。

 パフォーマンスはこれで終わらなかった。ブラウン監督は、帽子を取り、審判団、さらに内外野のスタンドに深々と日本式のお辞儀を繰り返した。最後は帽子を高々と掲げて、ベンチに消えた。

 ブラウン監督「ロマノと審判のコミュニケーションミスだ。彼は決して体をぶつけて、不満を審判に言ったわけではない。文句はいったが、マウンドに戻ろうとしていたのだから、退場には疑問が持たれた」。

 興奮状態にあるように見えて、退場覚悟の行動は極めて冷静だった。「ベース投げ」を行う前に、リブジーコーチに代理監督を命じ、ロマノに代わる投手として広池を指名。その後、一塁ベースへ向かった。

 ブラウン監督「ベースをぶん投げたのは、ほかに投げるものがなかったからだ。生涯で初めてだ」。

 「選手を守るためなら退場もOK」と口にするブラウン監督は、アメリカの3Aの監督時代の3年間で22回の退場処分を受けている。その心意気がナインにも通じた。0−2の5回に、連打で一、二塁とし、倉のバントを中日ドミンゴが三塁に悪送球し1点。そして、代打末永が中前に逆転の2点適時打を放った。投手陣もロマノを後を4人でしのいだ。

 試合後の会見で、ブラウン監督は「いろんな経験をさせてもらってありがとうの気持ちを日本式のお辞儀に代えたんだ」と説明した。横を通りかかった松田オーナーからも「ナイスジョブ」と声を掛けられた。「今日は来日以来はじめてリブジー(代理監督をつとめた)より先にシャワーを浴びることができるよ」と、陽気に会見場をあとにした。【金田茂徳】

[日刊スポーツ 2006年5月8日9時44分 紙面から]

 この試合は、見なかったのですが、ブラウン監督のパフォーマンスはいいでなあ。
 まあ、いろいろ賛否両論あるでしょうが、昨日(7日)はカープが勝ったということで、よしとしましょう。