デジャ・ヴ

デジャ・ヴ

デジャ・ヴ

 朝方、ニール・ヤングを聴いていたら、今度は「CSN&Y」を猛烈に聴きたくなって、何枚か在るはずだと書棚を探しまくって、5枚ほど並べて、果たしてどれを聴くかと迷ったが、まず「デジャ・ヴ」から。
 やはりこのグループは、ハーモニーとアコースティック・ギター(マーチンD−45)の響きがいいですね。
 以下は解説
 汗と土の匂いがしてくるようなブルース、アコースティック・ギターのイノセントな響きと抜群のコーラス・ワークが印象的なフォーク・ソング、ハードなドライヴ感を押し出したロック・チューン、古く良きアメリカを想起させる牧歌的なカントリー・ナンバー。あまりにもバラエティに富んだサウンドは、まるでアメリカの音楽の歴史を1枚のレコードに凝縮したかのような、芳醇(ほうじゅん)な香りを放っている。デヴィッド・クロスビー(元バーズ)、スティヴン・スティルス(元バッファロー・スプリングフィールド)、グラハム・ナッシュ(元ホリーズ)の3人によるグループに、ニール・ヤングが加わって制作された2ndは、音楽的な完成度の高さはもちろん、1970年という時代の空気をはっきりと反映させた作品だ。
このアルバムには、ヒッピー、ラブ&ピース、ウッドストックといったフレーズとともに、体制から逃れ、ある種の理想郷を作り上げようとした60年代カウンター・カルチャーの幻想と現実が、美しくもはかないサウンド・イメージのなかで描かれている。本作の持つ夢のような美しさと素朴な力強さを見事にデザインしたジャケットもすばらしい。(森 朋之)

1 キャリー・オン
2 ティーチ・ユア・チルドレン
3 カット・マイ・ヘア
4 ヘルプレス
5 ウッドストック
6 デジャ・ヴ
7 僕達の家
8 4+20
9 カントリー・ガール
10 エブリバディ・アイ・ラヴ・ユー